このBlogについて
記事は掲載直後は微修正することがあります。ほそぼそtwitterもやってます (Mac46084909)。
カテゴリ
全体 記事タイトル総覧 Mac Mac_Mac Pro 2010 Mac_Mac Pro 2008 Mac_Mac Pro 2006 Mac_Mac Mini Mac_Hacintosh オーディオ キーボード カメラ・光学機器 双眼鏡 顕微鏡 車 よもやま 時計 映画・ドラマ サブカルチャー Mac_iMac 2017 5K 未分類 最新のコメント
検索
以前の記事
その他のジャンル
記事ランキング
画像一覧
|
最初に見たあとの感想は、「岩井俊二の映画だなあ」(監督はちがうけど)で、「やっぱりね」というネガな納得だった。ストーリーは、死んでしまった女友達(彼女は主人公のことを好きだったが、主人公は気づかない)との思い出を振り返り、そして...という、それだけ聞いたら「はいはいそういう映画ね」というあらすじで、最初からヒロインの死が告げられているのもあざとい。すべてのシーンを死を前提として見てしまい、それが映画のねらいの一つなのだろうが、スレたオジサンにはつらい。脚本や演出も今ひとつメリハリがなくて、例えば主人公がヒロインのことをどう思っているのかよくわからない時があった。 でも一晩たったらなぜか、いろんなシーンが頭をよぎった。そしてもう一度見たくなった。もう一度見たら、またもう一度見たくなった。理由を考えてみたがよくわからない。一つ思ったのはシーンが動画や芝居ではなく、写真のように頭にあって、それをまた見たくなるのだ。これはやはり岩井俊二の映画に独特の感覚だと思うのでくやしいのだけれど、見たくなるのだから仕方がない。 もちろん、20才の上野樹里は本当に素晴らしい。 ガーリーではない、「ラスト・フレンズ」に近い上野樹里が見られる。「のだめ」とほぼ同時期の作品だが、同じ人とは思えない。そして、映画の主人公に完全に同化している。 蒼井優、市原隼人、小日向文世といった他のキャスティングも良い。 それから、この映画は、全体的に8mmフィルム調で、解像度が低く軟調だ。もちろん、映画を作製するという、映画内の設定を反映したものだが、この映画の良さを引き立てている。そして映像表現は解像度じゃないことを教えてくれる。デジカメオタクの「パープルフリンジがうんたらかんたら」的ご立派議論を軽くスルーしてくれる。 コダクロームの色調は、ポラロイドのそれとともに、アートっぽい味付けとして最近の大流行・定番であり、特に「女性向き」カメラ雑誌の写真はコダクローム調満載だ。だからあまのじゃくな僕は大嫌いなのだけど、この映画には必然性があって、しっくりときた。 傑作とは言い過ぎだが、心に残る映画だ。ハードディスクに末永く残ることだろう。 次は「幸福のスイッチ」かな。どうだろうか。たのしみだ。
by mactki
| 2008-07-09 00:24
| 映画・ドラマ
|
ファン申請 |
||