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なまじ知識があると、コンパクトな双眼鏡というのは奥の深いテーマであるけれど、逆ポロはかさばるし、ハイアイで高品質のものがないので却下、ダハはグニャグニャする2軸のもの(ほとんどそうだ)を却下すると、光学性能がそれなりのものははもはや、数えるほどしかないのであった。容易に手に入るものとすればニコンの5x15Dか、7x15D。あとはビクセンに一つくらい?御三家はなし。2軸を許容すれば選択肢は膨大だが、実家にツァイスの8x20があって時々貸してもらうんだけど、収納時はともかく、使いにくいんですよね。「非常時用」て感じ。 さっそく届いた5x15D CFは外観はけっこうヤレているものの、すばらしい双眼鏡だった。ハイアイ、像は8割までクリア、ピントはスムーズでビシっと決まる。1軸で角度は簡単にずれない。ライカの8x32と併用しても「位負け」しない。 一方惜しいのは、なんといっても見かけ視界が狭いこと(45度)。実視界は9°なので対象物の導入には困らないが、例えばニコンの名機8x30EIIは8.8度だから、8倍にしてほぼ同じ範囲が見えることになる。まあ、これはEIIがすごいのであるけど、見かけ視界は55度くらい欲しい。あとは視度補正リングが柔らかすぎること、チタン外装がつるつる滑る事と、ストラップアイレットが右にしかないことだろうか。 5倍の倍率は考えどころだが、コントラストと解像度が優秀なので、下手な8倍よりもよく見えると思う。7x15Dという選択肢もあるが、アイレリーフが短くなるし瞳径も3を切ってしまう(暗くなる)しで、失うものは多そうだ。買い換えるとすれば、8x20の防水1軸ダハで、実視界55°越え、200g以下のものだろうか。ライカのウルトラあたりを1軸にしてくれるだけで悶絶するだろうが、ま、この不況の折、そう簡単には出ないでしょうな。 そもそも、5倍というスペックがオペラグラスと微妙な関係にあるし、実際、宮内のビノンと、昔のミクロンの5x15とか、Rossの軍用ぐらいしか浮かんでこない。この双眼鏡は、頑固なニコンのズれ具合がうまく出た奇跡の双眼鏡なのである(←悪口じゃないよ)。 というわけで、かなりの満足感に浸っている。そして手持ちの双眼鏡を見るに、ようやく双眼鏡のラインナップがそろいましたな。 クロノス 20x60 ニコン 7x50 ライカ 8x32 ニコン 5x15 明るさ(口径)、倍率、大きさと、それぞれ持ち場が明確に違って、良い感じ。
by mactki
| 2009-02-15 23:10
| 双眼鏡
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