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キースイッチは、基本的にADB標準キーボードと同じ、アルプスのメカニカルスイッチを採用している。90年代初め、ちょうどADB標準キーボードが、ゴム椀+メンブレンスイッチの標準キーボード2に変わった頃出現し、コンパクトなメカニカルキーボードを切望するMacユーザーにかなりの人気があった。また、拡張キーボードのようにファンクションキーがあり、スペースキーの両側にコマンドキーがあるのもポイントが高い。例えば印刷するときに、cmd+Pを押しやすいのだ。基盤ギリギリまで削られたスタイルも格好がよいと評判だった。このデザインはGSキーボードの部分的パクリであろうが、当時はGSキーボードは(少なくとも日本では)ほとんど知られていなかったし、とても斬新だった。 このキーボードはいくつかのバージョンがあって、初期のモデルはスイッチの軸が白い。後期は黒だ。キータッチはいずれも軽くて、長時間打っても疲れないが、後期のキースイッチは構造も簡易型になり、少々がさつなキータッチになっている。また、同形状のキーボードはSanwa, Elecom, Seijinなどいろんなブランドから出ていて、JIS配列のものも存在した。今でもPC用の似たものを見かけるから、基盤などは同じメーカーが作っていたのかもしれない。 私のは初期のモデルだが、理由はよくわからないがクリック音が2回する。キータッチは軽く、メリハリがあってとても良いが、打っているとジャキジャキと結構うるさい。SonyのQuaterLのキーボードが同じような音がしていたから、スイッチの特性なのだろう。その上キートップの肉厚が薄いのでカチャカチャと軽い軽薄な音が入る。で、ある時思いついて、拡張キーボード(1型)から、主要なキーのキースイッチの上部パーツ(ケース上部、板バネ、軸、スプリング、キートップ)を移植した。すると、軽薄な音が全て消えて、すばらしいキーボードになった。というか、標準キーボード1とほとんど同じになった。スイッチが同じなんだから当たり前だろという意見は正しくない。キーボードというのは基盤の構造やケースの形状もキータッチに大きく影響する。スイッチの移植が良い結果を生むとは限らないのだ。 元々高級感などない私のMacwayは、改造されて外観はますますオンボロになったが、大満足である。いまのところ、配列+キータッチのバランスで、これ以上のキーボードは私には存在しない。この間も職場のゴミ捨て場に捨ててあるのを発見し、拾ってしまった。 とてもうれしかった。
by mactki
| 2005-10-29 12:13
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