Omega Constellation Pie-pan Dial

　いろいろ悩んだが、結局こいつにした。
オメガの古いコンステレーション、12角ダイアル、キャップゴールド。Cal.564を積んだ、ロービートキャリバーでは最晩年の機種だ。

　オークションは怖いので、委託中心の専門店から購入した。ちょうどオークションとアンティーク時計店の間くらいの価格ぐらいで掘り出し物はないが、お店でも一応チェックするし、クーリングオフはもちろん、３ヶ月保証もつくので、私のような素人には安心だ。

　とはいえ、12角の一般的な相場よりはずいぶん安かった。ダイヤルがリダンだったからだろう。欧米ほどではないけれど、リダンダイアルは安くなる。

　さらに事前の質問では、風防とリューズはオリジナルかどうか不明とのことで、交渉の上さらに１万円まけてもらった。モノが来るまでドキドキだった。

　いろんなパーツの寄せ集めをマニアは「ガッチャマン」と呼ぶ。欧米だと「Franken」。フランケンシュタインですな。正直、ある程度の「ガッチャマン」は覚悟していたが、１週間ほどして来た時計はとても奇麗で、風防の中心にも竜頭にもオメガマークがあり、ぱっと見で恥ずかしくなるようなシロモノではなく、良かった。中は見ていないが、リューズを２段引くと日付が変わるという特徴から、まずCal.564だろうと思っている。リューズは多角形のものにいつか変えたいところだが、色目も合っているので、気長に探そう。

　ダイアルも、リダンという前提で見れば満足している。例えば放射状のヘアラインも奇麗にあるし、針もダイアルのデザインと合っている。フォントをはじめ、インデックスも忠実に再現されているように見える。惜しいと思ったのはCostellationのロゴの位置と、６時位置のSwiss Madeの左右にT表示が付いていることで、夜光塗料は付いてないので少々マヌケだ（でもここなどでは、NOSのダイアルに最初から入っているので、リダン前にもT表示があった可能性もある。どうなんでしょ）。

オーバーホール済みとのことで、２週間ほど使っているが、だいたい日差 -5 秒以内で収まっている。バンドは社外品だったので、尾錠だけ純正の古いものと変えた。フンイキですな。これまで常用してきた機械式時計のハミルトンのETAムーブと比べると、振ってもローターが回る音がほとんどせず、さすが高級機と思う。近所になじみの時計屋があるので、一度中を見てもらおうと思う。

［付記］リュウズのバリエーションを調べていたら、Omega Collectorsにこんなページを発見！ケースがちと違うと思うが多角形にこだわる必要もないか...。いややはり12角には角リューズか...。